今年、こんなご依頼がきました。 郡山の施設に入居されているハルヨさん(大正8年生まれ)。 85歳で両目を失明され、認知症を患っていらっしゃいます。 食欲も無い中で、ご家族は100歳のお祝いをどうしようか悩まれたそうです。 そんな時、私の公演や講座を聴きに来て下さったご家族の皆さんが、ご相談くださいました。
絵本で行うセラピーは、単に絵本を読むだけではありません。 「回想法」という心理療法をご存知ですか? 昔の暮らしが思い出せる本や道具を提供して、存分に懐かしんで語り合ってもらうものです。 気持ちが豊かに、そして自尊心が高まり、生活の質が向上する効果があるので、 介護の現場などで取り入れられています。 (その昔、私がヘルパーの資格を取る際には、聞かなかったのですが・・・) 高齢者だけでなくどの年代でも、心を癒す効果があり、人生を再評価することにつながります。過去を肯定的に捉えることで、現在が生きやすくなるのですね。 ハルヨさんも、昔の記憶が蘇って、饒舌になられます。 その様子をほほ笑ましく見守っていらっしゃるご家族。 穏やかな時間が心地良く流れています。
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